あまはじノート

amahaji note

映像作品「桜と無窮花(さくらとむくげ)」

動画配信サイトで「桜と無窮花(むくげ)」(2016年公開。監督 河真鮮/ハ・ジンソン)という映像作品を観た。※むくげは韓国の国花

主人公は、11歳のときに来日した韓国生まれの青年。来日以降は、日本の学校に通っている。海外在住の韓国人にとって兵役は絶対的な義務ではないが、彼は20歳で本国の軍隊に志願する。作品の監督は、主人公の母親。

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沖縄 宮古島市立図書館だよりとカレーライス。

 

宮古島市立図書館でもらった図書館だより「んつなか」。”道の途中”という意味のよう(みゃーくふつ=宮古のことば、でしょうか)。この名前を見た瞬間、宮古島の昔ながらの農道を歩いているような気分になった。いいネーミング。

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書籍 反戦詩集「もし それが わたし だったら」

 

「もし それが わたし だったら」監修 赤木かん子、画 葉祥明(ようしょうめい)、(発行 自由國民社)

2003年発行の反戦詩集。児童文学評論家の赤木かん子さん編纂。茨木(いばらぎ)のり子、石垣りん原民喜(はらたみき) 、金子光晴折口信夫(おりぐちしのぶ)などの作家が書いた24の反戦詩を収録。

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書籍「草 日本軍『慰安婦』のリビング・ヒストリー」

韓国の作家が描く日本軍慰安婦のものがたり

「草  日本軍『慰安婦』のリビング・ヒストリー」キム・ジェンドリ・グムスク 著、都築 寿美枝・李 昤京 翻訳 (発行 ころから)

korocolor.com

数センチの厚みを持つ500ページ弱の漫画のようなコマ割りで描かれたグラフィック・ノベル。この大作がこの世に生まれたことに感嘆するし、よくこのページ数を描ききったなと思う作品。ひとコマごと、1ページごと、見開きごとの完成度の高さに圧倒される。全編を通して途切れることなく続く作者の絵描きとしての想像力の果てしなさにおどろく。

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2022年6月 対馬丸記念館に行ってみた(再び)。

 

那覇市若狭エリアにある対馬丸記念館

2022年6月、対馬丸(つしままる)記念館を再見学しました。

2021年に見学した際に気になっていた「いかだ」の写真を撮影できたので(対馬丸記念館内は、遺影以外は撮影可能とのこと)、下記記事内に追加しています。

amahaji.hatenablog.com

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書籍「ぼくが遺骨を掘る人『ガマフヤー』になったわけ。サトウキビの島は戦場だった」

www.godo-shuppan.co.jp


この本の著者具志堅隆松(ぐしけんたかまつ)さんは、太平洋戦争末期の沖縄戦(1945年3月末からはじまった約半年にわたる沖縄での地上戦。攻めてきたのはアメリカ軍)で亡くなり、その場所に放置され埋もれてしまった遺骨を収集して約40年になる人だ。ちなみに、「ガマフヤー」は、沖縄のことばで「ガマ(壕)を掘る人」の意味。

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慰霊の日とか沖縄戦とか

沖縄島をはじめて旅したとき。読谷村(よみたんそん)在住の人と知り合いになった。その人の祖父は、沖縄戦当時シムクガマに避難していたのだという。そう、シムクガマとチビチリガマは、同じ村内にありながらも生と死を分ける世界の入り口となってしまった場所だ。

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1945年4月1日朝、米軍は沖縄本島の西側にある読谷村渡具知(とぐち)海岸から北谷(ちゃたん)海岸一帯から上陸。地元住民はガマ(壕)の中に避難していたが、当時の徹底した臣民教育を受けた人たちは、米軍が来たら「男性は殺されるし女性は強姦される」「米軍の捕虜になるぐらいなら自決を選べ」と教え込まれていた。

その結果、チビチリガマでは住民たちが集団で自決することを選択せざるをえず、82名(85名とも)が亡くなった。一方、シムクガマでは自決を思いとどまらせた人がおり約1,000名が自決することなく投降を選択した。

www.yomitan-kankou.jp

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