在沖縄ミャンマー人会主催の写真展に行った(@沖縄県那覇市)。
現時点のミャンマーでは、2021年2月1日にミャンマー国軍が起こしたクーデター(それまでの政権を暴力的な手段で乗っ取り支配すること)が続いている。
本来は政権を動かす立場にない者たちがその場に居座り、ひとつの国と人々を支配する。そこに安心できる要素がないことだけは理解できるし、それが事実なんだろう。
正直、「現実がわかるのは現地にいる人だけだからなあ」と
軽めの気持ちで行ってしまったのだけれど。
現状の切実さ+会場にいたミャンマー人の子たちの背後にみえた
崖っぷちの喫水線になにもいえなくなってしまった。
仕事や学校がすべて破壊されにきている。
抵抗すれば殴られ打たれ、傷つけられ殺される。
それでもカウンター(抵抗)をやめるわけにはいかないという世界線。
非常にやさしい人たちが、きびしい場所に立たされている。
「クーデターが起こった2月から3月までは、(日本にいても)仕事もできないほどの状態に(自分が)なりました」
「2月に2週間ほどネットが切断されたことがあったけれど、今はやりとりができています」
「友人や家族の誰かになにかがあるんじゃないかという心配が消えません」(大意)
写真展会場の”壁”に映し出されていたムービー。
みんなが泣いている。
映像をみると、音楽で泣かせにきているなとおもう。
(壁に投影しているのもセンスを感じさせるし~)
これは大事なことだろ。”ほんとうに泣いている”人たちがいるのだから。
お前も泣け! ぐらいはいっていいとこだよ。
現実の現実に、「なにもできやしないな」という無力感は残るが、
あの写真展の会場に行くことがすべてだったようにもおもう。
会場にいたミャンマー人の子たち全員が崖っぷちにいた。
背中のうしろに、もはや足をつけられる地面がない。
それが見えているし知っているし。
それでいて自分たちは日本にいて。
そのたたずまいから伝わってきた、
彼・彼女らの流した涙を感じるためだったのだと。
※だれにもなにも願えないしこんな記事などなににもならないが、筆者ひとり分だけでも心にとめるという意味で今日ここに書きおく。