2021年8月 バナナの実と島を駆ける旧盆
場所は内緒にしておくけれど、那覇市内のまちのど真ん中で実をつけている島バナナがある。街路樹として植えられているこのバナナ。誰が食べるのかな?
こちらは背が高いバナナの樹で実の数も多い。ほかにも房ができている樹があったので、たくさんのバナナが収穫できるはず。野生的な風情だけれど那覇市内の国際通りに近いエリア。
写真の木製アーケードを撮影していたら、近くの商店の方が出てこられた。「このアーケードは那覇でいちばん古いアーケードです。あそこの商店の下にはガープ川という川が流れていてね」と話してくださった。
初めて知ったのが、「戦後しばらくの間、桜坂には私たち(一般人)は入れなかった。国際通りができるまでは国際通りの北側にも入れなかったよ」という話。理由は、アメリカ軍に占領されていたから。
木の枠組みの上にプラスチックの波板が打ち付けられただけの素朴なアーケード。鉄製のも魅力的だけれど、木のアーケードはなんともいえない温かみがある。
旧盆でーびる(=旧盆でございます)の沖縄。スーパーに行くと、丸ごとのメロンやパイン、バナナが房(ふさ)のまま売られている。そして、写真のような旧盆グッズも……。
「ガンシナ=ご先祖様がご馳走を運ぶときの運搬の道具として使用します」とある。
2021年沖縄の旧盆:8月20日(金)が「ウンケー(お迎え)」、8月21日(土)が「ナカビ(中の日)」、8月22日(日)が「ウークイ(お送り)」
「ご先祖さまがあの世(グソー)に帰るときに使用します」
※1本は杖(つえ)として、1本は荷物を引っ掛けて持ち帰る竿(さお)として使うのだとか。しかし、後日八百屋でさとうきびを3本買われている方を見かけた。この場合の配分はどのようになるのだろう?
旧盆前になると、スーパーのBGMが沖縄民謡の中でも景気のよいカチャーシー「唐船(とうしん)ドーイ」などに変わるのだけど、今年はなんだか音が控えめに思えたなあ。
「ご自由にお使いください」。写真のような食器とか、「この棚使ってください(公設市場近くの通りで)」とか、意外によく見かける。
いつもカラオケが聞こえる小さなスナックの前で。
雨に打たれて彫りが深くなりそして新しい葉っぱたちが顔を出す。葉っぱが小さなカジマヤー(風車)のようにも見える。
沖縄から台灣の大学に進む学生さんが増えているとwebで見かけたけれど、ほんとだったんだな。
台灣に行った学生さんたちは、ヘビメタのミュージシャンが有能な国会議員として活躍していたり、公共の図書館に映画のDVDが「これでもか!」というぐらい置かれていたりすることにおどろくことになるでしょう(音楽好き、映画好きであれば)。
そして、台灣の政治と議員さんたちがじつにしっかりしている(それがデフォルトだけれど)ことにもビックリするでしょう。また、外国人として住んでいても、「ここなら、なにかあってもほうっておかれることはない」と安心を感じるでしょう。いい学生生活を。
この日は、自転車乗りの人がなかゆくい(休憩)されていた。今どきはすべての人になかゆくいが必要な気が……。
◆具志堅さん3度目のハンスト
沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんが、2021年8月14、15日、東京の靖国神社前でハンストをされました。筆者は現地を訪ねていませんが覚えておきたいできごととして残します。