これは、2014年のひまわり学生運動についての回想記事です。2024年5月におこなわれた青鳥行動の記事ではありません。
※タイトルを「ひまわり学生運動10年目の記憶」に変更しました。
学生たちによる立法院の占拠から4日目の2014年3月21日。立法院の周辺で大がかりな抗議集会がおこなわれた。
立法院の表玄関前。青島道路は、ふだんは片側2車線の道路。手前の道路は、中山南路(ゾンシャンナンルー)。
「服貿協議=賣台=投降協議」
↓ ↓ ↓
「サービス貿易協定=台湾を売ること=協定やめろ」
▼青島道路を歩いてみた
この日、もっとも印象に残ったのが、この製造業や小売・サービス業の人たちの抗議行動。
「サービス貿易協定なんて結ばれたら、かなわない。わたしたちの商売は、すぐに影響をうけるんだ!!」と。
「なんとしても、サービス貿易協定には反対!」というゆるがない態度。
抗議の1時間後。休憩しながらも現場にとどまる。ただ座っていることも抗議になる。民主は、パートタイムでは実現しないのだ。
写真をみると、飲料店(ドリンクスタンド)、旅行業、陶瓷業(陶器やさん)、漢堡店(ハンバーガーやさん)、五金行(金物やさん)、漆料行(塗料やさん)などが参加していることがわかる。
ひまわりの花と「怒(怒ってるよ!)」の文字と。
望遠レンズは不使用ですが、この密集度。報道の車は10台ぐらい?
白い車が報道関係の車両。
同じ場所を写しているように見えるかもしれません。しかしこれでも少しずつ前にすすみながら撮影しています。
なにせ、ワンブロック分の路上に、ずーーーっと人がいる。
通路もちゃんと確保しています。とにかく、オペレーションがうまい。右手側に、立法院本議会場です。通常、この位置に通路をつくろうとは考えないですよ。
さまざまな人が前に立ってスピーチします。
ポスターに描かれているのは、2014年当時台湾の総統だった馬英九(マ インジョウ)。
「你還是人嗎?(あんたはそれでも人間なのか?)」。
クルクルまわる黄色の星と顔色・ネクタイの赤は、中国国旗の暗喩ですね。
現場に掲示されるグラフィックは完成度が高く、皮肉にあふれた作品が多かった。
今後、別記事で紹介します。
現場に座りこむ人たち
青島道路のはずれで、立法院の裏口を守るように座り込む人たち。ここにいるのは、民主の抗議をとぎれさせないため、かな。トラメガを、だいじそうにそばにおいて。
メッセージを届ける人たち
現場の学生たちへの励ましや民主について考えたことなど。現場のあらゆる場所に、メッセージがあった。小さな気持ちの伝え方をよく知っている人たち。
「希望我們的母親台灣能被我們温柔的守護著」=「わたしたちのお母さんである台湾を、わたしたちのやさしさで守れますように」かな?
※お名前の部分は、ひまわりで隠しています。
対話する人たち
「サービス貿易協定について話し合おう」。
数人が輪になって話し合うすがたを、このとき以降、よくみかけることになる。
報道さん
報道さんの足場台。シートは、雨よけ? 視線よけ? 日光よけ?
警察
警察。「仕事だからここにいるけど~、学生たちの邪魔をする気はないよ」かな。威圧感がない。
現場のオペレーション
ひまわり学生運動の期間中、現場のオペレーションに不具合を感じたことはなかった。こういった場に慣れているのか、雑然としながらもスムーズ。
物資の供給拠点。水、ポカリスエット、カイロ(暖暖包)、スナック菓子など。だれでも自由にもっていける。「学生にかぎる」のようなセコさは、一切ない。
写真では見えにくいが、上部右側の段ボールには「臨時醫療站」とある。体調がわるくなったら相談できる臨時の医療ステーションにもなっているのだ。
現場には、スマホの充電ステーションもあったし、もちろんトイレもあった。「こういうものがあるといいよね」が、万全に用意されていたと思う。
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