あまはじノート

amahaji note

もうすぐ公開・奥間勝也監督の映画『骨を掘る男』

★映画『骨を掘る男』は、2024年6月公開予定のドキュメンタリー映画です。


映画の上映スケジュールは、東京 ポレポレ東中野 2024年6月15日(土)。沖縄 桜坂劇場よしもと南の島パニパニシネマ では6月22日(土)から。その後は、順次、全国公開です。

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奥間勝也監督の映画『骨を掘る男』は、積極的に観たい作品です。沖縄で、40年もの間、戦没者の遺骨をさがし続けているガマフヤー(=ガマを掘る人)具志堅隆松(ぐしけん たかまつ)さんを追っています。

 

★具志堅さんについて知りたい方、沖縄戦について知りたい方は、下記の本をどうぞ。わかりやすくまとめられています。

www.godo-shuppan.co.jp

 

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『戦争・記憶 』亀山亮さんの写真

ここは具志堅隆松さんのハンストを契機にはじめた場所です。つまり、沖縄戦がテーマです。ただ、今は、沖縄戦のことを、文字にして積み重ねようとは思えない期間が続いています。

(筆者自身、下嶋哲郎さんの本を紹介して以来、沖縄戦の本を読めなくなっています)

一方的な戦闘攻撃、連続する地震や災害、救えなかった助けられなかった多くの人々のこと……。きびしすぎる現実が、デジタルな情報を通して突き刺さってきます。

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パレスチナとラジオガーデン(Radio Garden)

筆者は、2023年10月7日のイスラエルによる攻撃を知るまでは、パレスチナ事情をほぼ100%に近く知らなかった。


10月7日以降、パレスチナについてSNSで発信している人は、筆者が目にする範囲内でふたりほど。

それについても、ただ「嘆き」のことばや「パレスチナへの攻撃をやめろ」と書かれている文字列を目にしただけで、興味を持つまでには至らなかった。

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『みっちんの声』石牟礼 道子・池澤 夏樹

『みっちんの声』石牟礼 道子・池澤 夏樹(河出書房新社

www.kawade.co.jp

 

2008~2017年の期間、作家 石牟礼道子(みっちん)のもとに池澤夏樹が訪れ、日々の食べ物やこどものころの暮らし、水俣、天草、沖縄、また石牟礼作品について語りあう、さりげないながらもおどろきをもたらす対話集。

『みっちんの声』

対談というほど儀礼的ではなく、ファン(池澤夏樹)が推しの作家(石牟礼道子)のもとに通いつつ、お茶を飲みながら、またふかした芋を食べながら、体調を気遣いつつ創作のひみつに触れていく。

 

作家生活40数年の池澤夏樹氏であっても、石牟礼道子の作品の前では自信をなくしてしまうというのが興味深く。(石牟礼道子の作品を読んで、自信をうしなわずにいられる作家などいるのだろうか?)思わず、「わっかる~」とつぶやく筆者。

 

『苦界浄土ーわが水俣病』は、読む者の生命線を持っていかれるほどの迫力があるし、たとえば『椿の海の記』、その語彙と場面、登場人物(+生き物)たちの働き、草と花、木、土、海、風、人間の足音と声と想いと。時代と空間を超えた創作に、うならずにはいられない。

石牟礼道子は、こどものころから、ワイルドサイド(=はずれた世界とでもいうか)にいた人なのだなあと思う。

 

それはともかく、この本は、作家同士の対話なのに、気取らなさがただよっていてやわらかい。春の畑のような対話集だ。

 

映画『骨を掘る男』奥間 勝也監督作品 2024年6月より全国順次公開

映画『骨を掘る男』奥間 勝也監督作品がこのたび完成し、2024年6月より全国で公開されるようです。

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40年以上にわたり沖縄戦戦没者の遺骨を収集し続けてきた具志堅隆松。これまで400柱以上を探し出した。彼は自らをガマフヤー(洞窟を掘る人)と呼ぶ。砕けて散乱した小さな骨、茶碗のひとかけら、手榴弾の破片、火炎放射の跡…。捨い集めた断片から、兵隊か民間人か、どのような最期をとげたか推察し、想いを馳せ、弔う。掘ってみるまで、そこに本当に骨が埋まっているかどうかはわからないーーそれでも掘りつづける行為を彼は「行動的慰霊」と言う。

東風instagramより

※具志堅隆松(ぐしけんたかまつ)

監督の奥間勝也は、具志堅の遺骨収集に同行し、沖縄戦で亡くなった大叔母の生きた痕跡を探しながら、一方で繰り返しこう自問する。「出会ったことのない人の死を悼むことはできるのか?」その問いはやがて「平和の礎」に刻銘された24万の名を読み上げるいくつもの〈声〉と共鳴し、戦火と分断の時代を生きる私たちを震わせる。

東風instagramより

 

『骨を掘る男』は、沖縄、沖縄戦戦没者の遺骨、慰霊、弔いがテーマであるだけではなく、非常に美しい映像を撮る監督の作品であることにも注目です。

 

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周庭(アグネス・チョウ)のYou Tubeとパレスチナ、能登半島地震

太陽花學運(ひまわり学生運動)の記事を書きたいと考えていたけれど、一文字も書いていない。

 

パレスチナ能登半島地震、外国人の在留許可取り消し法案、群馬の森朝鮮人追悼碑撤去、南西諸島の軍備強化。

加えて、アメリカ空軍の兵士アーロン・ブッシュネル(Aaron Bushnell)さんの抗議の焼身自殺……。(2024.2.25、彼は「フリーパレスタイン!」と何度も叫びながら死んだ)

 

人が殺されていく、人が助けられないでいる状況が、こんなにも自分自身に影響をあたえる(自分自身も破壊されていく感覚)のかと。

 

筆者自身、外国人の在留許可取り消し法案にはかかわりがあり、自分が立てる場所を周辺から削られていく感覚がリアルにあることも影響している。

 

(まあ、いくらか強い人でも、このような状況=毎日人が殺され続け、それが一部の支配者と支持者に肯定されており止める気はないばかりか、もっとやってやると発言。また止めたいと切望する人が世界に数えきれない ほど存在していても止めることができない、では打ちのめされますよ)

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台湾デモクラシー(@2014年)

2014年反核デモ@台湾

「剛才在追隊伍的時候 偶到一個86歳的阿姨
  看到她一歩一歩慢慢走著 好像又明白了什麼」

(デモの隊列を追いかけていたとき、86歳のおばあさんに出合った。
一歩一歩ゆっくり歩く彼女を見て、私は何かを理解したような気がした)
※DeepL翻訳+筆者訳

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